私たちが録音しているのは基本的にアコースティックな楽器たちです。そこで重要な点はどこで録音するのか?で、スタジオ、ホール、ライヴハウスなど様々です。最新作も含め私たちが最も多く録音しているのは兵庫県芦屋市のルナホールです。ここは収容人数700人の多目的ホールのため、残響が少なく設計されています。残響が少ないと仰る方もおられるようですが、私たちにとってはむしろ好都合です。それは最初に安次嶺悟氏のピアノトリオを録音した際に感じた「余分な響きの少ない所がジャズであれ、クラシックであれ小さい編成の録音には非常に適している。」と思うからです。例えばギター1本を教会のような響きの多い場所で録音すると、ギター本来の音と附帯音と言える残響がないまぜになってしまい、正確にソースを再現してくれる装置で再生した場合にはどこで演奏しているのか分からないという残念な結果になってしまうことも少なくありません。私たちの2本のマイクロフォンのみで録音するというアプローチは、録音環境を含めた音源の是非を常に問われていると考えています。 by Shin2
0 Comments
まず初めにこれから私の書いて行く文章を聴覚に障碍を持たれている方が読まれていたら、表現に至らないところがあるであろうことを謹んでお詫びいたします。
大前提の話ですが人間の耳は二つしかありません。クラシックのコンサートに行こうが、ロックのライブに行こうが聴いている人の耳は二つです。それにもかかわらず、音楽を録音する場合にどうしてたくさんのマイクを使うのでしょうか?それは個々の楽器や声をよりクリアに録りたいという録音側の考えです。電気を使った楽器の場合はマイクを通さずに直接ミキサー等に送られる場合がほとんどです。そうして録音したたくさんの音をミキサーで(今はパソコン上で)編集して音源を作っていくわけです。でもそれって作り手であるミュージシャンを置き去りにしてませんか?もちろん作った音源をミュージシャンの方に聴いていただいてOKをもらうのは言うまでもありません。でも途中で加工、改変、編集とかされていても・・・?。 by Shin2 |
Shinrec日々思うことなど Archives
April 2022
Categories |